2012年12月05日更新
アルザス/エギスハイムとコルマールのタルトフランベ
2012年10月に出かけた旅 第2弾です!
たった10日間の旅でしたが、スイス・チューリッヒに住む友人宅を拠点にチューリッヒ→ジュラ地方(仏)→トリノ(伊)→アルバ(伊)→ミラノ(伊)→アルザス(仏)と移動。こんな旅を実現できたのも友人のおかげ。車の運転、街の案内、通訳はもちろん=食を探求する情熱=という共通点がなければ成立しません。食い意地のはった女性2人をサポートしてくれた友人の旦那さまの存在も・・・心からの感謝でいっぱいです。
今月はフランス北東部に位置するアルザスを訪れた時の様子とこの地方の郷土料理タルトフランベのレシピをご紹介しますね。
<フランスで最も美しい村・エギスハイム>
エギスハイムの村。木と漆喰の建物は中世ヨーロッパそのままのコロンパージュ造り、漆喰の壁は鮮やかに塗り上げられ、お花で飾られ、まるで童話の村に迷い込んだようです。10月末というのに気温は5度、ピカピカのお天気でしたが、空気は突き刺すようにするどくかなりの冷え込みでした。ここはまたアルザスワインも有名で、作り手が試飲と販売をしています。食い気が勝っているワタシの目的はクグロフ。日本ではクグロフ型で焼いたバターケーキが主流ですが、こちらではイーストをつかった卵入りのパン(イタリアのパネトーネの軽い感じのもの)を指すようです。砂糖やレーズンが入った甘いクグロフ、ベーコンやチーズの入ったクグロフサレ(サレ=塩)を購入。熱々のキッシュにも心をつかまれました。が、まだ外せない任務(?)があるため、ぐっとガマンしてエギスハイムを後にしました。
<コルマール/ラ・クルチュノーのタルトフランベ>
エギスハイムから5kmほど離れたコルマールへ移動。観光ガイドによると美術館も必見なのですが、ここでの最大の目的はタルトフランベです!こちらもかわいい街並、小さな運河が流れ、イタリアのヴェニスを思わせる地区はプチットヴニーズと呼ばれています。この地区のラ・クチュルノーという店のタルトフランベが美味しいんだそうです。ここのメニューはタルトフランベのみ!!しかもオーソドックスな具材1種、選択肢無し!!潔い!好きっ!!とお店に入り念願のタルトフランベにありついたのでした。
<タルトフランベとは?>
タルト?? まるで白いピッツアみたい・・と思われたのでは?タルトフランベはフランス風ピッツアともいわれています。フロマージュブランという濃いヨーグルトのようなフレッシュチーズをイースト入りの薄い生地に塗りのばし、薄切りの玉ねぎとベーコンを散らして焼き上げたもの。濃厚なチーズの香りやとろーっと伸びる食感はありませんが、乳の風味とベーコンの熟成味、玉ねぎの甘味をはっきり愉しめます。
軽いのでかなり大きな1枚をすんなりといただけちゃいます。『あーーー美味しかった!』本当はアルザスビールと合わせるとさらに美味しいのでしょうが、あまりの寒さで紅茶を頼みました。甘い物が食べたかったけれど他のメニューはアイスクリームのみ・・・夏に訪れた時は恐ろしいほど暑かった記憶がありますが遠い昔。 とにかく任務達成! メデタシメデタシ。
では作り方、手軽にできるなんちゃってレシピを紹介しますね。
- <タルトフランベのなんちゃってレシピ>
薄いピザ生地 直径22cm |
1枚 |
クリームチーズ |
30g |
ヨーグルト |
大さじ1 |
ベーコン |
20g |
玉ねぎ |
30g |
塩 黒こしょう |
|
*作り方*
1.室温にもどしたクリームチーズにヨーグルトを合わせてピザ生地に塗りのばし、短冊切りにしたベーコンと薄切りの玉ねぎを散らす。
2.高温に熱したオーブンで焼きあげ、塩こしょうをふる。
<MEMO>
・入手できればフローマージュブランで。
・熟成香のあるブロックベーコンを使うと美味しい。
・黒こしょうは挽きたてが望ましい。