2011年05月23日更新
東京の土地の標高を調べる
<東京の標高を調べたい>
インターネットで標高を調べる方法を3つほど紹介します。まずは「国土地理院」のホームページ「ウォッちず」 で地図上から標高を読み取れます。等高線や道路などに記載されている標高を参考にします。ここでは大まかな地形や土地の標高を地図上で確認できる点が便利です。
次に、東京都の「東京都土木技術支援・人材育成センター」のホームページ。目次「情報公開」コーナーの「3.水準基標測量成果表」を開くと、都内534地点の水準基標測量が一覧(PDFファイル)で閲覧できます。この表は「基標番号」、「町名」、「目標」、「東京湾平均海面 (T.P.)m」、「霊岸島(A.P.)m」、「変動量mm」、「記事」が列記されています。標高は平均海面からの高さなので「東京湾平均海面 (T.P.)m」が対象数値。「T.P.」とは「Tokyo Peil」の略で、「Peil」とはオランダ語で水位標の意味。(A.P.)はArakawa Peilの略。 例として「基準日平成22年1月1日」のファイルから一つピックアップしてみましょう。「目黒区(8ページ記載)」の最初の水準点は以下のようになっています。
基標番号 | 町名 | 目標 | 東京湾平均海面 (T.P.)m | 霊岸島 (A.P.)m | 変動量 mm | 記事 |
11025 | 東山三丁目24 | 東山公園内 | 31.1194 | 32.2538 | +2.6 |
これは「11025」地点(「東山公園」)の標高が約31.1mだということ。さらに、1年前より2.6mm地盤が隆起しています、と書かれています。この「+(プラス)」が「-(マイナス)」であれば地盤沈下が確認されたと読みます。「記事」の欄は空欄ですが、ここには平成22年に調査を行わなかった場合に最終測量基準日を表記するなどに使われる箇所です。調べたい場所の最も近い水準点を閲覧し、その標高を参考にすると良いでしょう。国土地理院よりも測量地点が多いため、情報が豊富で便利です。
最後は「Google Earth(グーグルアース)」。衛星写真上のカーソルの地点の「緯度経度」と「標高」が画面下に表示されます。カーソルの移動とほぼ同時に表示されるため、上の二つに比べると、どこでも標高がわかるという点で一見便利なように思えます。しかし、水準基標のある地点と照らし合わせてみるとやや正確性に欠けるのではないかとの印象を受けました。おおよその高さを地図上で瞬時に把握するには適しているのかもしれません。
<「東京都の液状化予測図」と併用する>
「水準基標測量成果表」を公開している「東京都土木技術支援・人材育成センター」は「東京都の液状化予測図」ならびに「東京の地盤」も公開しています。住宅購入を検討する際には、こうした目で見えない地盤の情報を自ら収集し、理解した上で判断することが求められるでしょう。
【参考記事】
■東京の液状化予測マップ
■好立地の免震マンション10棟
- 家の時間
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