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安曇野ノオト

待ちわびる春がある

 

おいしい時間の醸し方

2009年12月23日更新

旅するように暮らす安曇野

 安曇野からこんにちは!クリスマスにお正月にと忙しい毎日をお過ごしのことと思います。安曇野の一部は冬眠の季節を迎えました。

 野生動物たちが山に篭って安眠中は、森や林を歩く時に歌う必要もなく安心なのですが、林の中に点在し、とっておき感溢れる隠れ家的なギャラリーやパン屋さん、カフェも冬眠に入るところがあったりして寂しくなります。

 こう書くと安曇野は酷寒の地?と思われるかもしれませんが、雪の積もることもまれで、晴天率は全国でも有数の高さ。寒くても凍りつくほどではありませんから、ご心配なく!

 我が家から徒歩圏内で、お散歩ビールも楽しめるこちらのカフェの名前は「七ヶ月」。1年のうち七ヶ月だけ営業するところから来ています。いつ行っても、ゆったりと和めて観光の方だけでなく地元のアリアケーゼ、アリアケジャン(カフェマダム命名:安曇野市穂高有明在住者)が気楽にランチやお茶を楽しめる空気が流れています。

 そしてこれまた徒歩圏内の「ギャラリー・シュタイネ」さん、とても質の高い企画展と、オーナーの目にかなった地元作家の作品の常設展示が楽しめるギャラリーも春までお休み。自然薯料理のおいしい「野土火」さんも・・・

 また春にお会いしましょうね~と挨拶を交わす師走。ちょっと寂しい気がしますが、このリセットの時期が質の高さを維持するためには不可欠の物かも・・・
ただ迷いながらやっとたどり着いた先が冬眠中!は悲しいのでお出かけ前に是非お確かめください。

 そんな安曇野の冬ですが冬だからこそ楽しめるものがあります。遠くシベリアからやって来る白鳥達との出会い、1時間足らずで行ける白馬山麓での雪遊び、温泉めぐり等・・それだけでなくちょっと面白いもの見つけました。

 近くのペンション「ろっぢ安曇野遊人」さんで出会ったコーヒーミル。薬研(やげん)のようですが地元作家岩上さんの陶芸作品です。好みのコーヒー豆を好みの粗さまでひたすらごろごろと挽いて丁寧に淹れた一杯のコーヒーに辿り着くまでの時間と香りを楽しむ究極のスローライフ。

 薪ストーブの炎に映る影に心と体が解けていくのが感じられるひと時です。居心地の良さに吸い寄せられるようにここにやって来る地元作家との会話も冬はことさら深く豊かなものに感じます。

 ”心が乾いたら また来よう安曇野へ”というのが安曇野市のキャッチコピーだそうですが、いかがでしょう?

 地元の若い人が言いました、”心が乾いたら、ちょっと行こうか大都会”

 思いたったらぶらり安曇野!お気軽にどうぞお出かけください。眠い眼をこすりながら冬眠せずにお待ちしております。新米アリアケーゼ、持ち前の好奇心を錆びさせる事無く、旅する気分で暮らす安曇野の四季と凸凹をお伝えできればと考えております。

クラフター 宮嶋洋子

宮嶋洋子プロフィール
関西出身、産業福祉を専攻後、保険会社勤務。結婚を機に信州白馬山麓に移住。夫とロッヂを経営。夫が鉄工房Eisenを立ち上げると共に安曇野に移転。自らは羊に関わる紡ぎ、織り、編みのクラフトを楽しむ。
鉄工房Eisen:http://www5.plala.or.jp/Eisen/

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