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安曇野ノオト

勇気のあるかぶと君玄関先で発見

ヒーリング感たっぷりの摘み取り

ラベンダースティックも織りの一種?

手すき和紙の不思議

温故知新を磨き上げここから何かが始まる

2010年07月28日更新

安曇野ノオト夏休み特集

 雨上がりの安曇野は夏休みの香りがします。
木々が水分をたっぷり吸って葉を広げ、夏の強い日差しを遮ってくれています。かしましい蝉の鳴き声も緑のフィルターを通せば眠りを誘う柔らかさ。静かな夏の緑陰礼賛!!

 しかし夜ともなればクヌギの森にうごめく物が・・・
安曇野版どうぶつの森は懐中電灯、木槌、虫籠を持った親子連れで大賑わい。
お目当ては樹液を求めて森にやってくるクワガタやカブト虫。ゲームさながらに木を叩けば虫が落ちてくるそうで、木にも虫にも受難の夏ですね。(そしてゴミが捨て置かれるのも残念なことです)
夏休みの過ごし方としてもう少しクリエイティブなものはないでしょうか?ということで自ら体験してまいりました。(取材よーと遊ぶ口実になりました)

■ラベンダー摘みとラベンダースティック作り
 安曇野のお隣松川村や池田町の農園でラベンダー摘みとラベンダースティック作り体験ができます。行きつけのかたつむり農園さんは指定の袋にいっぱい詰め込んで500円。香り立つ中での作業は気持ちよく、暑さも忘れて夢中になってしまいます。汗を流した後のおふるまいのお茶やお漬物、おばあちゃんのお話が楽しみで毎年通っています。

■紙すき体験
 近くの大町市松崎に残る伝統工芸の松崎和紙さんで工場見学と紙すき体験ができます。1000年近い歴史を持つ松崎和紙は豊富で良質な高瀬川の水と近隣の良質な楮などの原料と職人の腕の良さで全国に知られ、一時は何軒もの紙すき場があったようですがその後時代の変遷とともに転廃業を余儀なくされ今残っているのはこちらの一軒だけ。伝統の技法を守りながらも新しい技術も導入し大町の特産品として揺るがぬ力を保っていられます。
 ここで職人技を見せていただき、用意してくださった材料ではがきサイズのオリジナル和紙を作ることができます。何気なく使っているものがたくさんの工程を経てここにあるということを知り、無駄にはできないな~と実感しました。

■そのほか安曇野と言えばガラス!ということで孫と一緒に吹きガラス体験や陶芸体験、そば打ち、ワサビ漬け作り体験などもできます。
 子供の本来持つ好奇心、冒険心、探究心、失敗を恐れない勇気、そんな力が大きく伸び育つ夏休み、お楽しみのヒントはまだまだ探せばいろいろありますよ。

 そしてそんな子供のころの気持ちを失わないで活動している大人たちのプロジェクトが始まっています。大町市中心市街地にある麻倉(かつて美麻地区で生産された麻の集積されていた土蔵造りの倉庫)の有効再利用を目的とし、クラフトや芸術の発信およびワークショップ体験の拠点となる「麻倉アート&クラフトセンター(仮称)」として再生するためのプロジェクトです。最近行われた倉の大掃除にはそんな大人たちが30人ほど集まり眠っていた倉に風を入れ、気を送りました。ここがアートやクラフトの秘密基地となり、いつまでも終わらないでいてほしかった夏休みのわくわく感を発信していくことでしょう。
 梅雨もカラッと明け、大きく開けた安曇野の空に入道雲がむくむく。
梅雨時についた怠け癖で、ものぐさガーデナーは空でも突っついて一雨降らせて水やりをさぼりたいところです。

 先日の東急ハンズX安曇野スタイル展にはたくさんのご来場ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。

クラフター 宮嶋洋子

宮嶋洋子プロフィール
関西出身、産業福祉を専攻後、保険会社勤務。結婚を機に信州白馬山麓に移住。夫とロッヂを経営。夫が鉄工房Eisenを立ち上げると共に安曇野に移転。自らは羊に関わる紡ぎ、織り、編みのクラフトを楽しむ。
鉄工房Eisen:http://www5.plala.or.jp/Eisen/

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