2015年02月25日更新
阿蘇地域の恵み その2
阿蘇地域は地形や気象に、そして噴火現象などバランスよく誕生してきました。美味しいミネラル豊富な水を精製するのは自然の地質です。阿蘇地域の地質は鉄分を多く含むことから、昔からその地質を生かして、北九州に製鉄所などを建設するといった経済効果も生んできました。前回は、阿蘇地域には良質の水資源が広範囲に沢山存在するという話をしましたが、その水と気候とがあいまって、美味しい食材の栽培や畜産業が盛んとなっているのです。今回は、阿蘇地域に多い地質について成分とその効能について話をしたいと思います。
人とミネラルは切り離せないものですが、体内で生成できないので、食物として摂取しなくてはなりません。地域によって異なりますが、阿蘇地域には次のミネラル等を含んだ土壌が広がっています。
『 サルフェート 』
体内の水銀やアンモニアなどの毒素を体外に出してくれるため、病気を防いでくれるのです。他にもサルフェートには新陳代謝を高める働きなどがあるため、美容効果が高いと注目を集めています。
『 ケイ素 』
組織と組織をつなげるセメントの役割を果たしているのはコラーゲンなのですが、ケイ素はそのコラーゲンを束ねて結合組織を強くすると考えられています。お肌の美しさを創る・成人病の緩和・血流の流れをスムーズにします。
『 マグネシウム 』
身体の生合成反応や代謝反応に必要となります。また、骨の弾性維持、神経伝達、体液の平行維持、筋収縮など、多くの生命現象の場で機能しています。摂取しすぎると軟便・下痢などで排出されます。
『 カルシウム 』
骨および歯の主要構成成分であり、また神経筋興奮、血液凝固、生理活性物質の分泌、筋肉の収縮・伸長・興奮性の抑制、酵素反応、ホルモンや神経伝達物質の放出反応、ホルモンの細胞内情報伝達作用など、生命を維持する上で重要な生理機能の調節するうえで重要なミネラルです。
『 ナトリウム 』
主に細胞の外側に存在し、血圧の調節、酸の中和、神経の情報伝達、栄養素の吸収・輸送などにかかわっています。ほとんどが食塩として摂取されていて、”ナトリウム(mg)×2.54÷1000=食塩相当量(g)”と計算することができます。普通の食事をしていれば、まず不足することはまずありません。
『 カリウム 』
ナトリウムとのバランスが大切で、日本人の場合、ナトリウムの摂りすぎによる高血圧や、胃ガンとの関連が問題になっています。そこでカリウムが余分なナトリウム成分の排出を手助けします。
『 銅 』
赤血球中のヘモグロビンという赤い色素は鉄を成分としていますが、銅はこのヘモグロビンをつくるため鉄を必要な場所に運ぶ役割をしています。このため鉄が十分にあっても銅がなければ、赤血球はうまくつくれないため貧血になってしまいます。
また、銅は体の中の数多くの酵素となって、活性酸素を除去するなどの働きをしたり、骨の形成を助けたりする役割もしています。
『 鉄 』
体内の鉄は、その約70%が血液中の赤血球をつくっているヘモグロビンの成分になっていて、約25%は肝臓などに貯蔵されています。ヘモグロビンは、呼吸でとり込んだ酸素と結びつき、酸素を肺から体のすみずみまで運ぶという重要な働きをしています。
『 亜鉛 』
新陳代謝に必要な反応に関係する多種類の酵素をつくる成分となるほか、たんぱく質の合成や遺伝子情報を伝えるDNAの転写に関わっています。このため、細胞の生まれ変わりが活発なところでは亜鉛が必要とされます。
このように土壌の成分を含んだ水により美味しい食物や健康な身体ができるという連鎖になります。もちろん、これらのミネラルを取り入れるのは、水道の水ではなく、水質検査した、涌水や井戸水を利用しているのは言うまでもありません。このようにして、美味しい水と美味しい食材、そして健康という関係が生まれてきているのです。
「豊菜JIKAN」では、そんな阿蘇の恵みをより多くの方々に感じて頂けるよう阿蘇で採れた作物を中心に、野菜ソムリエがセレクトしたお野菜を多数取り扱っています。食は、体の内側から健康に直結する大切な要素です。ぜひ一度、阿蘇地域の恵みをご体感いただければと思います。
- 小森谷 正プロフィール
- 食品取扱いを営む実家に生まれ、小さい頃から食に興味を持って育つ。大学時代はファッション研究サークルで主将を務め、卒業後は大手不動産グループで住宅企画に携わった。これまでの経験から衣食住の相談サービスを手掛けるライフスタイルコンサルティング会社株式会社 ジカン(又はJIKAN)を立ち上げた。まずは「食」に関する通販サイト「豊菜JIKAN」をスタート。