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那須とログハウスの風景

浴室には風通しのいいように、写真の窓の反対側にもう1つ窓がある。

花の咲き始めの頃は緑がかった白が美しい西洋アジサイ

どういうわけか毎年わずかしか花が咲かない大好きなガクアジサイ。

那須街道を時速40キロで走行中の車内助手席より撮影。雰囲気だけでも伝わるでしょうか?

2010年06月16日更新

梅雨時のログハウスとアジサイ

4回目の掲載。今回は梅雨時ということで、ログハウス室内の湿気についてとうちの庭のアジサイの花を少しご紹介しましょう。

「素楽」soraではお客様からよく聞かれるご質問の1つに「浴室の丸太の壁って何で腐らないんですか?」というものがある。

ログハウスは天然木製なので、何もしないでいたらそのうち浴室のログは腐っていくだろう。
ログハウスの浴室はログの耐久性を考えてユニットバスにするという人も多いが、うちでは浴室はログ壁と鉄平石造りになっている。浴室内のログ壁は耐水性を考慮して、約3年ごとに塗装を施している。その他は常時換気扇を回しっぱなしにしているのと窓を開けて換気をすることを心がけるくらい。今春8年目に入るログハウスだが、浴室内の適度な湿気を含んだログは、腐るどころかむしろひび割れも少なく、しっとりと艶やかだ。
風通しは良いが北側にある浴室。建てる時はやはりログの浴室は腐るのではないかと心配もあったのだが、現時点では杞憂だったと言える。

多くの住宅では梅雨時の湿気対策と言えば、通常はエアコンの除湿機能や除湿器などの除湿グッズなどで対処するのだろうが、ログハウスではその役目を丸太が全部やってくれる。木の調湿作用によりログハウス内は比較的湿度が一定に保たれやすい。
実際に梅雨時に外から帰ってドアを開けた途端、ジメジメした空気ではなく、サラッとした感じがすぐ分かる。
また冬場の乾燥する季節になると、丸太が吸い込んだ湿気を今度は放出するため、乾燥もあまり気にならない。
という訳で、梅雨時の室内干しの洗濯物もカラッとよく乾くし、冬場になればさもありなんである。
それにうちは周囲に高い建物や木もなく、風通しがよく日当たりのいい立地。
この立地条件がログハウスの利点の調湿作用をさらに効果的なものにしている。
同じログハウスでも建物のすぐ脇を小川が流れていたり、周囲を木々に囲まれた別荘地の中など湿気の多い立地では湿気対策がおそらく必要になるだろう。

話変わって、梅雨時に咲く花と言えばやっぱりアジサイ。
那須では真夏でも気温が30度を越えることは滅多になく、夏場の気温が低めに経過するためアジサイの開花期間が長く、今頃から秋まで花が散らない。次第に花の色は褪せてきて、さすがに晩秋には焦げ茶っぽいドライフラワー状態になるのだが、これはこれでまた違った趣きがある。
東北自動車道の那須インターを出てすぐのメイン道路、通称「那須街道」の沿道には約3キロに渡り2千本のアジサイが植えられていて「あじさい街道」とも呼ばれ、地元の人達はもちろん多くの観光客の目を楽しませている。

梅雨時はうちの庭でも数種類のアジサイが咲く。
うっとうしい梅雨だけど、雨に濡れたアジサイを見ていると梅雨というのもまたいい季節だなと思えてくる。そして梅雨も終わり真夏がやってくると、すぐに立派になる恐るべし雑草が庭一面に蔓延してくる。
その強敵の雑草にも「よし!今日も片っ端から抜いてやる!」という気力があるのも毎年決まって梅雨が終わる頃までなのだ。

『素楽』sora おかみ 堀田はるみ

堀田はるみプロフィール
東京都出身。日本ハウズィング(株)に10年勤務後、大和ライフネクスト(株)(旧(株)コスモスライフ)に5年勤務。在職中に宅地建物取引主任者、管理業務主任者資格取得。2003年宿の開業とともに栃木県那須町に移住。現在は那須の大自然を楽しみながら夫と犬と暮らす。
ハンドカットログハウスの宿「素楽」sora:http://www.ayado.com/

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