2010年09月15日更新
どうぶつたちの暮らす森
7回目の掲載。今回は那須の自然の森の中に暮らす動物たちを少しご紹介しましょう。豊かな自然に囲まれた那須では、野生動物に出会えることもしばしば。
「素楽」sora周辺で見かけることができるのはキツネ、ウサギ、リス、イタチ、テンなどなど。
実際にまだお目にかかったことはないのだが、熊も出る(らしい)。
つい先日も「熊が○○地区に出没!要注意!」の回覧板が回ってきた。
また、数年前には熊と衝突し、ボンネット前面がボッコリと大きく凹んだ自動車がうちのすぐそばの道端に乗り捨てられているのを見たことがあり、その衝撃度合いの凄さに驚いたことがある。
さらに標高の高い山では、天然記念物のカモシカが生息する。
また、那須湯本温泉や塩原温泉の辺りには猿がたくさんいる。
リスやウサギなどのかわいらしい小動物との出会いはうれしいものだが、出会いたくないのがヘビ。
どういう訳かその年によってヘビによく出会ってしまう年とそうでない年があるのだ。(特に雨上がりは要注意。)
やつらは道路に沿って縦に行進しているのなら、まだ顔を背けながら見ないようにして道の端っこを通るのに、なぜかいつもカーブした細長い体を道路いっぱいに横に塞ぐように這わせている。道路を横断中ならさっさと渡ってくれればいいのに、寝ているのか死んでしまっているのかじっとして動かない。愛犬インディーと散歩中にその手前で発見した途端、インディーとヘビに気づかれないように、硬直した体でそっとUターンすることになる。道路のド真ん中で見事なまでにトグロを巻いて鎌首を上げているのを発見した時は、心臓が止まるかと思った。
ヘビによく遭遇してしまう年は、目の悪い私は道に落ちている長い木の枝などにも遠くから過敏に反応してしまい、とても心臓に悪いお散歩をしなければならないのである。
あと野生動物ではないが、うちの近所にはたくさんの牛と馬がいる。
観光牧場もいくつかあり、「那須どうぶつ王国」や「那須サファリパーク」など動物にちなんだテーマパークもある。
那須は昔から人間と共存してきたさまざまな動物たちの暮らす自然豊かな町。
人よりも牛の数が多く、森の中では野生動物が今でも多く生存する。
山が人間たちによって開発されたせいで、住みかの森が荒らされ、熊の食べるものがなくなり、餌を探しに人里まで降りてきた熊が射殺されるニュースを毎年聞く。
お腹を空かせ餌を求めて歩く熊射殺を聞くたびにやけに悲しい気持ちになるが、また一方で、野生動物による毎年の農作物への被害は、農家にとっては深刻な問題となっている。
人間の生活を便利なものにしようとすると、野生で生きる動物たちにとっては生きづらくなってしまうのだろうか。
「ある日、もりの中、くまさんに出会った♪」で始まる童謡「森のくまさん」。あのような世界は実際にはありえないけど、人はもちろん動物も幸せに生きることができる「森のくまさん」の森がたくさんあり、水と空気がきれいな森の中の動物たちの暮らせるゆったりした那須でいつまでもあってほしい。
- 堀田はるみプロフィール
- 東京都出身。日本ハウズィング(株)に10年勤務後、大和ライフネクスト(株)(旧(株)コスモスライフ)に5年勤務。在職中に宅地建物取引主任者、管理業務主任者資格取得。2003年宿の開業とともに栃木県那須町に移住。現在は那須の大自然を楽しみながら夫と犬と暮らす。
ハンドカットログハウスの宿「素楽」sora:http://www.ayado.com/