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那須とログハウスの風景

ご近所さんからいただいた野菜の一例。いつもすべておいしいのですが、中でもブロッコリーがびっくりするくらい甘いんです!

いつもの散歩コースにある栗林の栗。愛犬インディーはこの栗のいがだらけの中を栗を踏むことなく器用に歩きます!

お隣りの牧草地で丸められた「牧草ロール」は乾燥させてから牛の飼料となる。

タイトル「犬心と秋の空」。

2010年10月13日更新

今年の夏の暑さが残したもの―実りと収穫の秋―

8回目の掲載。
今年の夏ほど那須に住んでてよかったと思った年はない。
また、これほど那須が都心の人から羨ましがられる年もない。
今年の酷暑も過ぎ去り、冷んやりとした空気に包まれるようになってくると、勝手なもので那須の住民としては今度は那須より暖かな都心に住む人が羨ましくなってくるのだ。今年の冬は暖冬になれ!と切に願う今日この頃、この文章をパソコンで打つ私の足下にはすでに湯たんぽがセットされている。
この記事が掲載される頃には「素楽」soraではストーブが登場していることだろう。

那須連峰では毎年10月上旬から山頂付近から紅葉が始まり、「素楽」sora周辺では10月中旬頃、麓の町辺りでは10月下旬から11月上旬にかけてと約1ヶ月間で紅葉前線が南下する。

今年の夏は暑さや天候不順などの異常気象が続いたため、野菜などの出来がよくなかったり、ばらつきがあったりして野菜のお値段も高騰しているなどとニュースで聞いたことがある。
しかし、那須では夏野菜に続いて秋の野菜も例年通り、美味しいものがたっぷり収穫できる。那須周辺ではお米もまずまずの出来らしい。
秋になって、おいしい秋野菜や新米が実り、食すことができるのも猛暑の中での大変な農家のご苦労があったからこそ。有り難くいただかねば。

うちの庭でも今夏はキュウリ、モロッコ豆、コリンキー(かぼちゃの仲間)、オクラ、枝豆などの夏野菜が豊作だった。
子供の頃、庭にスイカがなっている家が憧れだったという夫は今年はスイカを庭に植えていた。夏の間ほったらかしだったにもかかわらず、暑さのお陰か出来は上々で甘くておいしい。しかし、スイカのどこまでも延々と続く蔓が庭を占領し、最後は車路にまで伸びてきてしまい、通る人は必ずと言っていいほど「あっ、こんなとこにスイカ。」と反応していた。

うちの周辺には栗の木も多く、風の吹いた翌日に通ると、いっぱい落ちている。「一応この土地の所有者のものだからあんまり取っちゃいけないんだろうなー?」と思いつつも散歩がてらに拾って帰る。売られている栗とは違い山栗は小ぶりだが甘くて、栗ご飯にすると最高においしいのだ。
ご近所の畑では実りの秋、収穫の秋を迎えていて、「野菜持ってけー。」が挨拶変わりになっていて、有り難く頂戴して帰る。
これは田舎暮らしをしていて最高に良かったと思う瞬間である。

那須町は酪農が盛んな町であることは以前にも書いた。
この辺りで夏から秋にかけて数回行われる牧草刈りは、毎年この時期に終わる。刈られた直後の牧草からは干し草のいい香りが漂い、また来年の夏までこの光景や匂いもないのかと思うと毎年一抹の淋しさを感じるのである。
牧草が刈られると景色は一気に晩秋へと、そして足早に晩秋から初冬の景色へと変わる山々。

紅葉前線の南下とともに、今年も冬支度をそろそろ始める季節になった。

『素楽』sora おかみ 堀田はるみ

堀田はるみプロフィール
東京都出身。日本ハウズィング(株)に10年勤務後、大和ライフネクスト(株)(旧(株)コスモスライフ)に5年勤務。在職中に宅地建物取引主任者、管理業務主任者資格取得。2003年宿の開業とともに栃木県那須町に移住。現在は那須の大自然を楽しみながら夫と犬と暮らす。
ハンドカットログハウスの宿「素楽」sora:http://www.ayado.com/

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