2009年03月25日更新
まずは棚を取り付けるところから
さて、引っ越しを終え、どこもかしこも段ボールに埋もれてしまった我が家。とりあえず毎日の生活で使う日用品の類を発掘しつつ、ひとつずつ段ボール箱を潰していきます。 ただ、ある程度のところまでくると、もうそこからは遅々として先へ進まなくなります。というのも、我が家には造り付けの収納部というものがほとんど存在しないので、システムキッチンのキャビネットと階段下の本棚などが埋まってしまうと、もう「しまう場所」そのものがなくなってしまうからです。 いちおうキッチン横に大きな食品庫もあるのですが、コストダウンのため、スペースが確保されているだけ。棚板は自分で取り付けなくてはなりません。 そこで引っ越しの数日後、さっそくホームセンターへ行くことに。私もいちおう住宅雑誌でDIYのページを担当していた経験がありますが、「日曜大工が趣味」なんてとうてい言えたものではありません。ときどき、工事担当だった池上さんに電話で質問をしながら、必要なモノをそろえていきました。 食品庫はそこにおさめるモノのサイズにけっこう幅があるので、棚は固定式ではなく、通称で「ガチャレール」などと呼ばれる金具に棚板を載っける形にしたい。ホームセンターで数種類あるレールを選び、棚板を固定する金具、取り付け用の木ネジを購入。 棚板は23mmの厚さの合板を見つけ、売り場横の加工場で棚の内側の寸法に合わせてカットしてもらうことに。食品庫の幅は160cm以上もあったので、カットした棚板を車で持ち帰るのに苦労しました。軽トラックをレンタルするシステムもあったので、こっちを利用すればよかったかも…。 仕事の合間をみて、その翌々日にレールと棚板を設置しました。手順やらまったくわからないので、とりあえずメジャーで高さと寸法を計測して、壁にガチャレールの取り付け位置をペンで印を付け、キリで下穴を開け、ドライバーで木ネジを留め付けていきます。 「電動ドライバーがあればこんなもん、すぐ終わるのになあ」とか「真っ直ぐ印をつけるのって難しい」とか「大工じゃなくてよかった」とかいろいろな思いが胸をよぎるうち、「見よう見まねでもなんとかなるもんだなあ」とレールの取り付け終了。 喜びいさんで棚板をはめようとすると、「あれ、はいんない…」。棚板の両サイドにくるレール自体の厚みがあるのをすっかり忘れていたので、そりゃあ入るわけがありません。 あと1cm削らないと。仕方なくホームセンターに自転車を飛ばし、のこぎりを購入。のこぎりで木を切るなんて、中学校の図工の時間以来かも。 「え~と、ノコは引くときに力を入れるんだよな」とつぶやきつつ、土間で棚板の端を切り落とします。23mmもの厚さがあるので、そうそう簡単に切れてくれません。ノコの歯は真っ直ぐに走ってくれないし。真冬に大汗をかいてなんとかすべての棚板の長さを調整。端っこがあんまりにギザギザなのでガムテープを貼ってごまかしました。 とりあえずこの棚をつくったことで、キッチン回りの段ボールがかなり片付くことにはなったので、ヨシということで…。まだ冷蔵庫の上や洗濯機の上にも棚板を付けないといけないのですが、もう少し次はうまくやれることでしょう。 それにしても、玄関先の土間スペースはほんとにイイです。こうして作業にも使えるし、ふだんは子供たちの遊び場にもなります。軒がキッチリ出ているので雨の日の出入りも楽。家族は玄関ではなく、居間の木製サッシから出入りしています。 収納についてはまだまだどこに何を置くか、どう置くかといったことを考えていかないといけませんが、もう少し住んでみないと、自分たちなりの使い勝手が見えてきません。ま、おいおいということで。 次回はカーテンに着手します。そう、まだちゃんとしたカーテンがついてないんです…。- 渡辺圭彦プロフィール
- 1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、編集・制作会社へ。2004年よりフリーに。著書に「家づくりのホント~欠陥住宅にハマらない心得」(週刊住宅新聞社)など。2009年2月に自邸が竣工。