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住宅ライターの家づくり奮闘記

表札と郵便受けがそろうと、一気に家らしくなってきました。木の柵は、何でもビスで留め付けることができて、本当に便利です。

掛け時計はダイニングに取り付けました。さりげない感じが気に入っています。

2009年10月14日更新

「郵便受けと表札と掛け時計」

 前々回の「新居でやりたいこと、欲しいもの」では、いくつか課題になっていることを挙げてみました。あれから4か月ほどが経過し、だんだんと解決してきたことがあるので、今回はそれらのご報告を…。  まず郵便受け。それまではタイトルバックの画像でも見られるように、段ボールで作った怪しげなものをインターホンの上に据え付けていました。郵便局の人が配達に来て「この位置にあるからには郵便受けなんだよな?」と一瞬とまどいを見せながら、フタ(らしきもの)を上げて郵便物を滑り込ませる様子を、家の中から見るたび、「いい加減なことしててごめんね」と胸を痛めておりました…。  近所のホームセンターを3軒ハシゴして見つけたのが、写真のステンレス製のものです。新聞や雑誌が届けられてもおさまるような間口の広さがあって、シンプルなデザイン。価格も5000円前後で済ませることができました。  次は表札。工務店のほうから板をもらっていたので、書道を趣味とする義母に依頼しました。屋根や軒、土間の雰囲気から和風のものが合うだろうな、という判断によるものです。土間の柵にビスで留めていっちょうあがり。ようやく対外的な「顔」の部分が整ってきました。  さあ、あとは室内です。掛け時計は、いろいろな人からアドバイスを受けた結果、「Lemnos」という日本のメーカーのブランドに。渡辺力デザインの名作「RIKI CLOCK」もベーシックなデザインでいいなあと思ったのですが、壁の合板との相性を考えて、「Plywood clock」を選びました。  ポイントは文字盤の数字が見やすいこと。そして目立たないこと。家の中で時間に追われるような感覚になるのはイヤだったので、壁と一体化するようなものがよかったのです。食卓の脇の壁に掛けました。これで朝食のとき、長男に「○分までに食べないと幼稚園に遅刻するよ」と警告することができます。  最近は1歳8か月の娘も自由に階段を上り下りするようになり、長男とともに家中を遊び場としています。あちこちで水をこぼすわ、モノを落とすわ、ボールペンを振り回すわ…。新居には次から次へと、汚れと傷が増えていきます。彼らのあとを追いかけて雑巾で拭き取ったり、紙ヤスリで傷を削り取ったり。壁に飛んだ汚れは、左官の方に残しておいてもらった漆喰クリームで上塗りして隠したり。  半年以上が経過し、家の内外が整えられていくのと同時に、メンテナンスのほうもスタートしています。湿気の多い夏が終わったので、これからは杉板の食卓に自然系保護塗料を塗る予定。書斎と洗面所に棚を付けて、子ども室のカーテンも吊って、枯れてしまった桜も植え替えないと…。  我が家に「一段落」はまだまだやってきてくれないようです。

住宅ライター 渡辺圭彦

渡辺圭彦プロフィール
1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、編集・制作会社へ。2004年よりフリーに。著書に「家づくりのホント~欠陥住宅にハマらない心得」(週刊住宅新聞社)など。2009年2月に自邸が竣工。
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