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住宅ライターの家づくり奮闘記

植えてすぐに成長し、実をつけたキュウリ。さて、このあと何本収穫できるかな。

土間に置いたプランターにはリュウキュウアサガオとヘチマを植えました。順調につるを伸ばし、葉を茂らせてくれています。

2013年06月20日更新

梅雨と消費税と緑のカーテン

 5月の連休を過ぎて梅雨を迎える頃、わが家の恒例行事となったのが、緑のカーテンの準備です。今年は4回目。11月まで花が咲き、通常のアサガオと違って夕方になるまでしぼまないリュウキュウアサガオは引き続き、苗を買ってきて植えることに。
 昨年はその相棒として、ゴーヤとパッションフルーツを同じプランターに植えたところ、前者はそこそこ収穫できたものの、期待のパッションフルーツは不発に…。
 そこで今年は、リュウキュウアサガオとともに、長男の要望でヘチマ(実でタワシをつくりたいらしい)、あと妻のひらめきでキュウリを植えることにしました。
 ちょうど梅雨を迎え、たっぷり雨を浴びて、それぞれぐんぐん成長しています。キュウリはさっそく花をつけて、最初の実も収穫できました。夏の日差しが照りつける頃には、きっと葉を茂らせて、気持ちのいい葉陰をつくってくれるに違いありません。

 当初はカラ梅雨などと言われましたが、6月中旬から台風やら低気圧やらがやってきて一気にジメジメモードに…。私の本業である住宅の取材については、この時期が終わってくれないと、いい写真が撮れません(撮るのはカメラマンさんですが)。毎日のように天気予報をチェックしながら、先々のスケジュールを調整していくことになります。可能な限り、後ろにずらして梅雨を避けるようにしていますが、こればかりは本当に「お天道さまの言う通り」に従うしかありません。

 住宅取材の代わりに増えているのが、地場の工務店の取材です。現在は、消費税引き上げを前にした駆け込み受注で潤っているようですが、それが一段落すると、新築受注は低迷することが予想されています。各地の工務店では、現在の景気に浮かれることなく、消費税引き上げ後に備えて、様々な準備を始めています。その様子を取材して回っているわけです。

 消費税が5%から8%、10%に移行すると、コストにかかる負担はそれなりの金額になります。だからといってあせって契約して、あとで「イメージが違う」と悔やむのも取り返しがつきません。今、この状況に対してきちんと取り組んでいる工務店、住宅会社は、いたずらに受注に走ることなく、点検・補修などOB顧客へのケアもおろそかにしていません。

 今、築4年を迎えたわが家がこうして毎日の生活を楽しむことができているのは、完成後の暮らし方も見据えた設計・プランニングのおかげでもあります。よく「買いどき」「建てどき」が問われますが、むしろ、「建てたあとのこと」を主眼に考えてタイミングを計るべきではないのかな、と思っています。

住宅ライター 渡辺圭彦

渡辺圭彦プロフィール
1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、編集・制作会社へ。2004年よりフリーに。著書に「家づくりのホント~欠陥住宅にハマらない心得」(週刊住宅新聞社)など。2009年2月に自邸が竣工。
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