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住宅ライターの家づくり奮闘記

写真で伝わるでしょうか、白壁につーっと水が垂れた跡がついています。その上をたどってみると、壁と天井の取り合い部分にも水染みが。

緑のカーテンには、台風にも吹き飛ばされずにヘチマの実がなってくれました。

2013年09月18日更新

台風の後には雨漏りのチェックを

 9月16日に日本に上陸した台風18号は、日本各地に大きな災害をもたらしました。わが家でも台風に備えて、土間の鉢植えや園芸用品などを室内に入れたり、自転車のカバーを飛ばされないように留め直したり、いちおう準備はしておいたのですが…。

 実際に強い雨が叩きつけられるようになって、しばらく経つと食卓の上から雨漏りが…。強風によっていつもとは違う角度から大量に降り注いだ雨がわずかな隙間から浸入してきたようです。さっそく工務店の担当者に連絡してチェックしてもらうことにしました。

 昔のマンガや映画などには、住まいに雨漏りが発生するシーンがよく出てきます。現在は防水シートを屋根・壁に張ったうえに外装を仕上げていきますし、外装材の施工精度も高まっているので、雨漏りのリスクは大幅に軽減しています。
 ただ、施工技術が上がった代わりに、屋根形状には手の込んだデザインが施されるようになったり、軒の出や庇など雨を避けるものが省かれるようになったり、という変化も設計・施工の現場では生じています。昔は、浸入した雨水がダイレクトに室内に落ちていましたが、今では断熱材や壁紙などに遮られて壁内で水が留まっている例もあるようです。住宅の構造が複雑になった分、雨漏りが気づかれにくくなっている傾向があるのかもしれません。

 わが家でも、ロフト部分が突き出ているなどの変化がある分、シンプルな切妻屋根と比べれば雨漏りリスクが高い、ということは言えそうです。いい機会なので、屋根面や防水関連のチェックをしておいてもらおうと思っています。
 みなさんも、台風の後には天井を見上げてみてはいかがでしょうか。

 

住宅ライター 渡辺圭彦

渡辺圭彦プロフィール
1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、編集・制作会社へ。2004年よりフリーに。著書に「家づくりのホント~欠陥住宅にハマらない心得」(週刊住宅新聞社)など。2009年2月に自邸が竣工。
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