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住宅ライターの家づくり奮闘記

土間の下では、緑のカーテン用のキュウリとアサガオがスタンバイ中。梅雨が明けたら、ネットを張って、彼らのつるをはわせる予定です。

梅雨から夏にかけて活躍するのが、ロフトにある高窓。階段や吹き抜けを通じて、室内の熱気と湿気を排出します。

2014年06月18日更新

わが家でいちばんいい季節

今年もわが家でもっとも心地よく過ごせる季節がやってきました。それは梅雨の時期です。

一般的には湿気があって蒸し蒸しして、気温もそれなりに高くなって、と心身ともにげんなりとする梅雨どきではありますが、わが家に一歩入ると、ひんやりとして空気感が明らかに変わります。木構造が表され、無垢材の床と石灰クリームの壁による調湿性の有効性を毎年、実感しています。

また室内の通気性の高さも有効であるように思います。南の土間に面した掃き出し窓から入った風は、階段や吹き抜けを通って2階へ抜けていき、室内の熱や湿気とともに、ロフトの高窓から排出するという流れがあり、窓を開閉するたびに室内の空気が動くのを感じます。適切に換気を図ることで、自然と室内は快適な状態に保たれるというわけです。

雨というものは外出しようとする際にはなかなかやっかいなものですが、家で過ごす分にはそう悪いものではありません。室内から土間を見ると、雨に濡れた植栽がみずみずしく視界を彩ってくれます。

また雨音がほどよく室内に響くと、逆に交通騒音などを消し、静寂ささえ感じます。しとしとと雨の降る夜は、読書に集中できますし、その音のリズムでなんだか仕事もはかどるような気がします。

そんな梅雨の時期もあと少し。夏になれば、入道雲の広がる青空とまぶしい日差しがやってきます。雨の合間をぬって、わが家では恒例となった緑のカーテンを準備中です。今年はアサガオとキュウリにしました。苗には雨をしっかり吸ってもらい、いっぱい花と実をつけてほしいものです。



住宅ライター 渡辺圭彦

渡辺圭彦プロフィール
1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、編集・制作会社へ。2004年よりフリーに。著書に「家づくりのホント~欠陥住宅にハマらない心得」(週刊住宅新聞社)など。2009年2月に自邸が竣工。
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