2014年07月16日更新
暮らしの学期末。季節を迎える準備をしよう
毎日30℃を超えるようになってきました。子どもたちも夏休みの時期に入ります。終業日の1週間前ともなると、アサガオの鉢や書道の道具や上履きや、とにかくいろいろなモノを学校から持ち帰ってきます。
家のほうでも夏を迎える準備が始まりました。例年のように緑のカーテンのために、苗を買ってきて、土間には遮熱シートを張っています。苗は昨年に引き続き、キュウリ。それに子どもが学校から持ち帰ったアサガオを組み合わせています。
こうして季節が変わるごとに手をかけるのは面倒ではありますが、日常生活の中でのいい区切りにもなります。子どものうちは学期が終わるごとに通信簿をもらってお休みして、という区切りがありますが、大人になると、延々と日常が続いていくことになります。大手を振って仕事を休めるのは、せいぜいお盆とお正月くらいでしょうか。
戸建て住宅とマンションを比べる際、「マンションのほうが楽」という意見をしばしば耳にします。私もそれぞれ住んでみて、同じように感じます。外構の手入れは必要だし、戸締まりなど防犯面にも気を使うし、設備機器のメンテナンスも管理会社に任せるわけにはいかないし…。
ただ、逆に考えれば、こうして日々の暮らしにアクセントをつける要素を多々設けることができるのも戸建て住宅のいいところです。メンテナンスフリーの家はつまらない、と私は考えています。必要以上に雨漏りしたり、破損したりするのは困りますが、季節ごとに手をかけるくらいのことはしたほうが、節目を実感できていいんじゃないかな、と。
大人になると、「気がついたら1年経ってた」なんてよくあることですし…(笑)。
季節の変わり目は、暮らしの学期末。通信簿で5をもらえるように、季節を迎える準備を怠りなく行いたいものです。あ、まだエアコンのフィルター、洗ってなかった…。
- 渡辺圭彦プロフィール
- 1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、編集・制作会社へ。2004年よりフリーに。著書に「家づくりのホント~欠陥住宅にハマらない心得」(週刊住宅新聞社)など。2009年2月に自邸が竣工。