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住宅ライターの家づくり奮闘記

天守閣のオープンを3月に控えた姫路城。「白鷺城」という別名も納得がいきます。

GE姫路城と並べるというのもどうかとは思いますが、わが家の外壁も頑張ってます(笑)。直射日光や風雨にさらされながらも、暮らしの場を守ってくれています。

2015年02月20日更新

外壁のメンテナンスで住宅の資産価値を守る

私は住宅、工務店などの取材のため、各地域への出張を繰り返しています。たいていは日帰りで、宿泊する場合もたいていホテルで原稿を書いているのですが、その地域で訪れたいところがあるときには前日徹夜してでも時間をつくることがあります。今回の姫路出張では、改修が終わった姫路城が、「それ」でした。

姫路城は江戸時代以前に建設された天守が残っている現存12天守の一つで、天守閣等は国宝に指定され、1993年にはユネスコの世界遺産にも登録されています。なんといっても、姫路駅からでも威容を見てとれる天守閣の優美さから、大変人気のあるお城です。

木造ということもあり、何度も大規模な補修が繰り返されてきましたが、2009年からも大天守保存修理工事が行われ、しばらくの間、作業足場などで囲まれて姿の見えない状態となっていました。2014年春に作業足場を外してからは、足を運んでいなかったので、ずっと気になっていたのです。

結論から言うと、きれいでした! 城壁は白漆喰を使っているのですが、黒カビに弱いということもあり、数年で色が落ち着いていきます。輝くような白い城壁が見られるのはいまのうち、ということになります。

住宅の場合、外壁のメンテナンスは3~5年くらいで点検し、5~10年ごとに補修、20年を目安に塗り替え、というサイクルが一般的です。5年目を迎えたわが家も先日、設計・施工をお願いしたますいいリビングカンパニーの代表、増井真也さんに「クラックもなく、きれいですね」と太鼓判を押してもらいました。

ポイントになるのは、外壁のひび割れ(クラック)と窓回りの浸水の有無、コーキングと呼ばれる防水処理の劣化状況などです。これらを放置せず、早い段階で補修しておかないと、壁体内に浸水が続き、腐朽やカビを発生させることになってしまいます。室内に雨漏りとして出てくれば気がつきますが、壁の内部だけで留まってしまうと、知らないうちに構造材などが腐ってしまうということにもなりかねません。

国宝ではないにしろ、住宅は住まい手の資産です。わが家もその維持に努めたいと思っています。
 

住宅ライター 渡辺圭彦

渡辺圭彦プロフィール
1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、編集・制作会社へ。2004年よりフリーに。著書に「家づくりのホント~欠陥住宅にハマらない心得」(週刊住宅新聞社)など。2009年2月に自邸が竣工。
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