2014年02月12日更新

岡本郁雄氏が選ぶ注目のマンション＜2014春＞

2013年のマンション供給は、都心エリアの希少立地、建替えや再開発プロジェクト、免震構造採用や建物のデザイン性の高いマンションの供給が目立ち魅力的なマンションが多く供給されました。リーマンショックから5年目であったことや東日本大震災の教訓の商品企画への反映、マンション黎明期のプロジェクト居住者の高齢化など様々な要素が重なったことが要因と考えられます。続く2014年、地域のバランスや特性を考えて注目プロジェクトをピックアップしました。

パークシティ大崎ザ　タワー
都心の大規模プロジェクトとして注目なのが総戸数734戸のパークシティ大崎ザ　タワー。所在地は、品川区北品川５丁目。事業主として参画している三井不動産グループは、オーバルコート大崎をはじめ大崎・五反田地区の再開発に長期にわたり携わり実績も豊富。都市型のタワーマンションでありながら過去の分譲経験を活かし、ファミリー層にも配慮した商品企画を採り入れている点も注目です。キッズルームの企画面で専門家の知見を活かすなど子供や家族のニーズに応えたプランニングです。複数街区が一体で整備されることも街としての魅力を高めそうです。
→物件情報

スカイズ　タワー＆ガーデン　ベイズ　タワー＆ガーデン
東京五輪開催で注目の東京湾岸エリアからは、スカイズ　タワー＆ガーデンと隣接街区で販売がスタートするベイズ　タワー＆ガーデンを挙げます。所在地は、江東区豊洲六丁目。東京湾岸エリアは、注目プロジェクトが目白押しですが同プロジェクトは、新豊洲の公園隣接地に建設されるだけでなく、敷地内に豊かな森を醸成する計画です。現地に行くと対岸の緑も鮮やかでベイサイドのこのエリアには珍しく自然環境が豊かな点に惹かれます。湾岸エリアの他物件と比べ価格面も魅力だと思います。免震構造と制震構造を組み合わせた地震に備えたつくりや先進のエコ設備も魅力です。
→物件情報

インペリアルガーデン
都心エリアの低層大規模プロジェクトとして注目なのがインペリアルガーデン。所在地は、文京区千石二丁目。小石川植物園の近接街区の約2万平米以上の広大な敷地。第一種低層住居専用地域に指定されており、周辺街区も閑静な住宅街が連なります。4階建て全167邸のプランニングは、2住戸に1基のエレベータを配した両面バルコニーの独立性の高いプランなど魅力的です。
→物件情報

桜上水ガーデンズ
桜上水団地の大規模建替えプロジェクトとして注目なのが、桜上水ガーデンズ。所在地は、世田谷区桜上水四丁目。桜上水駅徒歩3分の地の広大な街区に９棟全878邸。免震構造採用の中層多棟構成の造りは既存の住民や周辺地域にも配慮したプランニング。大ケヤキや桜などのかつての自然を継承しつつ新たに植樹で環境を醸成。駐車場を地下にするなど美観にもこだわったプランニングは魅力です。
→物件情報

プラウドシティ仙川
所在地は、調布市仙川町。多くの著名音楽家を輩出し文化と自然あふれる街「仙川」。多彩な商業施設が揃う賑わいがあることも魅力の街です。プラウドシティ仙川は、約1万平米の広大な敷地に誕生する全275邸の大規模マンション。全邸南西・南東向きのランドスケープ。「春の庭」「秋の庭」といった憩いの空間を敷地内に設けています。南側の隣接街区が第一種低層住居専用地域が広がり富士山の景色など中層でも開放感があるのも魅力です。
→物件情報

シティタワー武蔵小杉
所在地は、川崎市中原区中丸子他。武蔵小杉は、横須賀線の新駅などマルチアクセスの交通利便性や駅前再開発で魅力的な居住ゾーンに変貌したエリア。武蔵小杉東急スクエアのオープンに続きららテラス武蔵小杉も今春オープン予定。さらに大規模商業施設アリオ武蔵小杉（仮称）の工事も進行中で、その隣に建つのが53階建て免震構造採用の全800邸のシティタワー武蔵小杉です。下層階から上層階までフロアプランニングがほぼ同じで、ワイドスパンの魅力的な住戸プランも注目です。
→物件情報

プラウド美しが丘
所在地は、横浜市青葉区美しが丘２丁目。東急田園都市線「たまプラーザ」駅は、かつての閑静な住宅地のイメージだけでなく、近年駅前の再開発で魅力的なライフスタイルスポットが充実。プラウド美しが丘は、駅徒歩8分の成熟した住宅街に建つ全69邸のマンションです。「たまプラーザ」の住宅街の代名詞とも言える「美しが丘」アドレスの第一種中高層住居専用地域。3方向角地のファサードデザインは、立地に相応しい街の美観を形成するつくりで注目です。
→物件情報

武蔵浦和　SKY＆GARDEN
所在地は、さいたま市南区沼影1丁目。武蔵浦和は、駅前再開発でこの10年で大きく街が発展した場所。駅3分に位置する同プロジェクトは、総敷地面積1万9000平米超に7500平米超の広大な庭園をつくるとともに、アリーナなどの多彩な共用施設を用意。32階建てタワーのランドマーク的要素も魅力です。
→物件情報

ザ・レジデンス津田沼奏の杜
津田沼駅前で進行中の習志野都市計画事業JR津田沼駅南口特定土地区画整理事業で誕生する新街区「奏の杜」。電線の地中埋設や広い歩道など豊かな緑に包まれた美しい街並み、「防犯まちづくり重点地区」に全国初の指定など将来の暮らしやすさを考えた約35万平米にもおよぶ街づくりが進行中。駅周辺の豊富な商業施設に加え街区内に商業施設「奏の杜フォルテ」も2013年春オープンしています。公園敷設予定地の隣接街区に誕生するザ・レジデンス津田沼奏の杜は、免震構造採用の4棟構成全869邸。大きな中庭を設けた緑豊かなランドスケープや多彩な共用施設が魅力。アウトフレーム工法のすっきりした住戸プランニングにも好感が持てます。
→物件情報

ライオンズタワー柏
所在地は、千葉県柏市柏１丁目。ライオンズタワー柏は、柏駅東口D街区第一地区第一種市街地再開発事業で誕生する27階建て免震タワーマンションです。上野－東京間を結ぶ「上野―東京ライン」の2015年の開通予定で利便性のアップが見込まれる「柏」駅。駅徒歩3分の商業利便性の高い駅前街区の一角に位置し、1階2階には、商業・業務施設、3階には柏市運営の文化・交流施設が入る予定。ワイドスパン中心の住戸プランも魅力です。
→物件情報

「桜上水ガーデンズ」完成予想模型＜撮影：岡本郁雄＞

コンサルタント
岡本郁雄

ファイナンシャルプランナーCFP、経済産業省登録　中小企業診断士、宅地建物取引主任者。不動産領域のコンサルタントとして、マーケティング業務、コンサルティング業務、講演、執筆、メディアへの出演など幅広く活躍中。専門家サイトAll Aboutのマンショントレンド情報も担当。首都圏中心に延べ3000件以上のマンションのモデルルームや現場を見ておりマーケットにも精通している。神戸大学工学部卒。岡山県倉敷市生まれ。