2009年10月07日更新
「100㎡は何坪?」 坪・間など独特の不動産用語について
不動産広告を見ると、土地面積など広さの単位として”㎡”が使われています。 学校でも習った単位ですからそれなりに馴染みはあるかと思います。しかし実際 の取引の現場や不動産業者とのやり取りの中で頻繁に耳にするのは、同じく面 積を表す”坪”という別の単位です。
「この土地の面積は30坪ちょっとあります」
「ここら辺の相場は坪単価150万円ぐらいです」
「当社は坪当たり29万8,000円~建築可能です」などなど・・・・・
何故このようにふた通りの単位が使われているのか?
実は広告などの表現の仕方には様々な規約があり、広さの単位としては”㎡”を 使うことに決められています。ですからユーザーの方が目で見る単位は原則とし て”㎡”になります。
しかし不動産業界では昔から使われていた”坪”という単位の方が、実感として広 さのイメージがつきやすいということからか、どうしても口をついて出るのは「○○ 坪」になっているのです。周辺相場を示す時なども、ごく当たり前に坪当たりの単 価で比べています。
この”坪”という単位は”尺貫法”というものに由来しています。
長さを表す単位として”間・尺・寸”があります。今は普段の生活には使いません が「尺取虫」や「一寸法師」などを思い出していただければ、長さを想起させる表 現なんだとおわかりいただけるかと思います。
そして、重さを表す単位としては”貫・両・匁”などがあります。
あまり良い例えではないかもしれませんが、「百貫デブ」などという悪口があった
のを覚えている方も多いと思います。
このように日本古来の度量衡の単位として使われていたものが、その一部をと って”尺貫法”というもので、その中の広さの単位のひとつが”坪”なのです。
子供の頃に「1坪は畳2畳分」と教えられた記憶を持つ方も多いと思いますが、畳 の大きさを基準にしておおよその広さのイメージをつかむということなのでしょうか。
さらにこの畳の長いほうの長さが「一間(いっけん)」で、これも不動産の世界では よく使われる長さの単位になります。例えば和室にある襖や障子の高さは一間が 基準となっていますし、廊下の幅は一般的に半間です。日本家屋が”尺貫法”の 単位を基準に建てられていることがわかっていただけると思います。
正式な数字を示すと以下のようになります。
・1坪=1間×1間=約3.3058㎡ ※一般的には3.3㎡と言われていることが多い
・1間=6尺=60寸=約1.818m
・半間=約0.909m
もうひとつ付け加えますと、不動産業界で”㎡”を”坪”に換算する際は、0.3025を かけて算出します。
例えば、156㎡を坪に換算すると、156㎡×0.3025=47.19坪
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