2014年07月02日更新
東京都の液状化予測図<平成24年度改訂版>
東京都建設局の下部組織「東京都土木技術支援・人材育成センター」が提供する「東京都の液状化予測図」<平成24年度改訂版>について解説します。
従前の東京都液状化予測図は全地域を「液状化が発生しやすい地域」「液状化の発生が少ない地域」「液状化がほとんど発生しない地域」の3分類に色分けしたものでした。根拠となるデータは、「東京低地の液状化予測図」(昭和62年作成)、「東京港埋立地盤の液状化予測」(平成3年度)、「武蔵野台地・多摩丘陵の液状化予測」(同8年度)の3つを統合したものです。平成23年3月に発生した東日本大震災を受け、同年8月に翌年度中の見直しを決定。25年3月に公開の運びとなりました。
改訂版の主だった改良点を3つ取り上げます。一つ目は「液状化履歴図と予測図を重ね合わせて表示できる」ことです。過去の水系図とも同時に表示できることから、埋立地や河川の近くだけでなく、池や小さいな川があった場所がわかるため、地域の様子がさかのぼって理解できます。二つ目は「以前は別サイトだった地盤情報とも同時に確認できる」ことです。ボーリング調査の地点数が増え、地下の様子もより詳細に把握することが可能になったといえるでしょう。三つ目は「地表面最大加速図も表示される」こと。地震の揺れは、規模(マグニチュード)、震源地からの距離、表層地盤の3つが関係しますが、三番目の表層地盤を把握することで、地域ごとの揺れ方を地盤との関連や過去の水系との関係性など多角的に見ながら認識を深めることができるようになりました。
【参考記事】
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