マンション植栽 造園 バックナンバー
2015年12月08日更新
落ち葉は「集めて処分した方が良い」?
かつては、落葉の季節になると、落ち葉を集めてはたき火をするのが、季節の風物詩となっていました。最近の都心では、めったに見かけることのできない情景となってしまいましたね。たまに、地方をドライブしていると、たき火のにおいが漂ってくることがあって、「ああ、懐かしいなあ・・・焼き芋したいな」と思ったりすることはありませんか? さて、庭の手入れをしていて、落ち葉を集めていると、「落ち葉は肥料になるから、残しておいた方が良いのではないですか?」と、聞かれることがよくあります。かつては、上 […]
2015年11月04日更新
樹木の剪定は必要? 不必要?
マンションの植栽管理の仕事をしていると、住民の方から「この木は切らないでほしい」というご意見をいただいたり、逆に、ベランダが暗くなるので、「この木はもっと切ってほしい」というご要望をいただいたりすることが、頻繁にあります。場合によっては、1本の同じ木に対して、1階にお住いの方は「切ってほしい」と言われ、3階にお住まいの方からは「緑がきれいだから切らないでほしい」と言われることもあり、作業する側の人間として、なるべくご要望に沿いたいと思いつつも、頭を悩ませてしまうこともしばしば […]
2015年10月07日更新
樹木の剪定作業と、その季節。
樹木には、それぞれの品種ごとに剪定・刈込(枝を切ること・刈ること)に適した時期があります。 例えば、「この木は、ここに植えられて何年も経つのに、花が咲いたのを一度も見たことがない」というようなことはありませんか?その原因は、もしかしたら、次の年の花芽が形成された後に剪定作業を行ってしまい、枝と一緒に花芽も切り落としてしまっているからかもしれません。マンションの植栽でよく使われているサツキという低木があります。これは、8月頃には花芽が形成されます。ですから、花が終わってから花芽 […]
2015年09月02日更新
腸内環境と土壌環境
前回、「『根っこ』が植物の健康をつくる」というテーマで、普段は目にしない、地下の部分についてお話をしました。今回も、地下の見えない部分である土の話をしていきたいと思います。 突然ですが、「良い土」と言われたら、どんな土を想像しますか?植物が健康にいきいきと育ち、病気や害虫にも負けない体に育つ土とは、具体的にどのような色や形をしているのでしょう? 「自然林」とか「天然林」と言われる林を訪れたことはありますか?その林では、虫食いだらけの葉や、病気で弱ってしまっている木をあまり見か […]
2015年08月05日更新
「根っこ」が植物の健康をつくる
マンションの植栽管理というと、剪定・刈込・除草といった作業が主な項目になっています。施肥という項目もありますが、大抵、化成肥料を散布して終了というもので、定期的に土を掘って、土や根の状態を調べ、必要であれば土壌改良をするという、「根や土に対する作業」は、なかなか行われていないのが現状です。 植物の病害虫を防ぐために一番重要なことは、当たり前のようですが、「植物を健康に育てる」ということです。そもそも、健康な植物には、病気に対する抵抗性や、害虫に喰われてしまったとしても、それほ […]
2015年07月01日更新
病害虫の防除はどんな方法で行っていますか? ~その2~
前回、「病害虫の防除の基本は、植物を健康に育てること。それでも病気や害虫が発生してしまった場合には、薬剤を使用する。」ということを紹介しました。 それでは、薬剤を使用する際に、どんなものを選べば良いのかを考えていこうと思います。緑地管理で使用される薬剤には、まず、「農薬」と、「農薬でないもの」にわけることができます。 まず、「農薬でないもの」とはどんなものかというと、例えば「とうがらしエキス」。これは、トウガラシに含まれるカプサイシンという成分がアブラムシ・ハダニ・ゾウムシな […]
2015年06月03日更新
病害虫の防除は、どんな方法で行っていますか? ~その1~
梅雨が近づいてきて、植物の病気や害虫による被害が気になる季節になってきました。特に今年は、5月の初旬から暑い日が続いているので、害虫の発生時期も早まっているように感じます。 ところで、皆さんの身近な緑地では、どんな方法で病害虫の防除が行われていますか? マンションの緑地管理の現場では、たいてい、剪定は6月と11月、病害虫防除のための薬剤散布は6月と9月というような形で、年間の作業スケジュールが決められていて、そのスケジュール通りに造園業者が作業を行っていきます。その際、「どん […]
2015年05月06日更新
その造園会社は、50年先のことを考えていますか?
植物にも寿命があるのは、ご存知ですか?例えば、草花の「一年草」は、ワンシーズンで種を残し、寿命を終えます。「多年草」とよばれる草花も、永遠に生き続けるわけではなく、五年ほどすぎると、徐々に衰退してきます。樹木も同様で、屋久杉のように数千年も生き続けるものもあれば、カキやモモのように数十年といわれているものもあります。 先日、日経新聞にこんな記事がありました。「桜並木 近づく寿命」(2015年3月25日付)として、桜並木で有名な国立市が古い木の伐採を始めた事例を取り上げています […]