2010年04月07日更新
カーテンの今昔
昔から国会議事堂、迎賓館、高級ホテル等では立派な高級カーテンで飾られておりました。しかし、昭和30年頃の一般家庭では室内装飾品としてのカーテンに対する意識は一部の富裕層を除いては皆無に等しいと言っても良い時代でした。
百貨店の店頭には、今見たらこれでもカーテンかと言われる様なものが陳列されておりました。ドレープもレースも四方をホツレ止め程度に縫った布に丸カンといって夜店で見かける子供のおもちゃの指輪のような物が縫い付けられておりました。
このカーテンを掛ける方法としてもカーテンロッドと言うスパイラル状の針金にカーテンの丸カンを通して吊り下げると言う手法でカーテンを掛けると、たわんでしまうと言う物でしたが、それでもこのカーテンロッドは重要なカーテンエレメントとして店頭を飾っておりました。
夏は富裕層でも扇風機とうちわ程度の時代ですから窓は開けっ放しと言うことでカーテンは日除けか目隠し程度の役割として使われておりました。素材的にも紙のカーテンがあった時代ですから粗悪品が多く洗濯したら溶けてしまうと言う物もありました。
この様なものに大きな影響を与えたのが、丁度、高度成長期の入り口と言う事もあって、当時わが国に駐留していた米軍のPX(売店)でした。
此処に出入りする業者が情報として「ひだあり」と言うカーテンのアイディア(?)をあるメーカーに持ち込み、既製カーテンとして採用されたのです。しかし、当時の価格としては非常に高く売れ行きが懸念されましたが高度成長のはしりでもあり、少しずつ定着して改良を重ねながら今の既製カーテンに至っております。
このような既製カーテンに満足できないお客様の声に応えるべく百貨店のカーテンコーナーには反物をたくさん揃えお客様へのカット販売に対応したり、ミシンを1台置いてその場でオーダーカーテンを縫製する体制もありました。
加速度的に高まるこれなどの要望と多様化に応えて改良やシステム化が進み現在のオーダーカーテンシステムが出来て来たといっても過言ではないでしょう。
今や、オーダーカーテンはインテリアの中心的役割を期待されるまでに成長し生活の質の向上を目指す生活者ニーズに応えた、カラーコーディネーターや インテリアコーディネーター、デコレーター等の活躍により更に発展を続け、素材面やデザイン、スタイルに付いても隔世の感があります。
応接間を飾ったバルーンシェードです。出窓によく似合います。
レストランに施工したロールスクリーンです。
連窓ですので電動システムをお勧めします。
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- ウィンドウコーディネーター
上原誠 カーテンプラージュ 代表取締役社長
昭和30年、株式会社セルコン(旧近藤忠商事株式会社)入社。「インテリア先進国に学べ」と諸外国へ赴く。昭和64年、某大手百貨店の外商部向けに「お誂え専門」の会社、カーテンプラージュを設立。半世紀以上もインテリアの変遷を見てきた(自称)生き証人。
カーテン プラージュ http://curtain-plage.co.jp/