今、マンションは買いか、待ちか バックナンバー
2016年10月26日更新
日銀新政策をうまく生かす住宅購入術とは
先月、日銀が新たな金融政策の枠組みを発表して1カ月がたった。従来の年間80兆円の長期国債を買い取る量的緩和を継続しつつ、新たに金利操作に軸足を移した政策がすでにスタートしている。今回は、この金融政策の変更が住宅購入の検討に及ぼす影響について考えてみたい。 改めて日銀の政策変更の中身について簡単におさらいしておこう。詳しくは別表の通りだが、なかでも目玉といえるのが赤文字で示した「10年物国債金利(=長期金利)を日銀が操作する」という点だろう。従来、日銀は政策金利として短期金 […]
2016年10月12日更新
ローン返済が27%OFFに!現行ローン減税のインパクト
マンションは今買いか、待ちか?というお題に対し、前回「今買うコスト」と「待つコスト」による金銭的な損得の目安のつけ方について述べた。詳細はバックナンバーをご覧いただきたいが、膨大なシミュレーションを繰り返した末にたどり着いた比較手法だ。誰でもシンプルに試算できるという点で自信をもっておすすめできる方法なのだが、実は一点だけ一定以上の金銭的なインパクトがあるのにシミュレーションに反映しなかった要素がある。それは、住宅ローン減税制度による税還付だ。 なぜこれをシミュレーション […]
2016年09月28日更新
今買いか、5年後か。膨大なシミュレーションから見えたこと
ここまで本連載は、「今マンションは買いか、待ちか」という本題でありながら、世界や日本の経済の動きを俯瞰することや、住宅ローンのリスクを理解することの重要性について述べてきた。ご存知のように足元のマンション価格が高額化している一方で、数年内に価格相場が下落する可能性がささやかれるなど、今は見通しが難しいマーケットにある。そんな状況下でより的確な判断をするために、できれば知っておいたほうがいい情報をご紹介してきたとご理解いただければ幸いだ。その長い前置きが終わり、今回からいよい […]
2016年09月14日更新
固定型も1%を切る時代に、あえて変動型を選ぶ利点はあるか?
前回、多くの人が誤解している、あるいは正しく理解しきれていない住宅ローンのリスクについて述べた。詳しくはバックナンバーを参照いただきたいが、押さえておきたいポイントを簡単におさらいすると以下の3つになる。 1.住宅ローン(元利均等返済)のリスクは返済期間の前半に偏る。 2.ローン残高を早く減らすことが最大のリスクヘッジとなる。金利が低いほど残高が減るスピードが速い 3.ローン残高が多い当初10~15年間を低金利で乗り切れば、返済負担を抑えながら残高を早く減らすことが可能 内 […]
2016年08月24日更新
住宅ローンのリスクに対する大いなる誤解
マンションを今買うか、あるいは数年待つか。いずれを選択するにしても、押さえておきたいのがファイナンスにまつわる知識だ。マイホーム購入において、住宅ローンを利用する人は9割を超えると言われており、金額も数千万円から億を超える大きさになる。ゆえに、頭金をいくら入れるか、住宅ローンの金利タイプ選択や借入額、返済期間など、プランニング次第でトータルコストが数百万円から1千万円以上差がつくことも十分にありうるのだ。もちろん、そんなことは百も承知という読者も多いだろうから、住宅ローンの […]
2016年08月10日更新
国の借金1000兆円超!日本経済は大丈夫なのか?
あらためて、本連載のタイトルは「今、マンションは買いか、待ちか」だが、その問いへの私の答えは、いつも同じである。マイホームの買い時は 1)今、マイホームが欲しいという明確なニーズがある 2)そのニーズを満たす気に入った家が見つかる 3)その家がいくらであれ、無理のない資金計画が立てられる の3条件が満たされた時と私は考えている。ちなみに、3)の「無理がない」というのは、住宅ローンの返済だけでなく、将来に備えた貯蓄も問題なく継続できるという意味だ。なぜそう考えるのかは、バック […]
2016年07月27日更新
世界の政治経済を知らずに、不動産は買えない時代に?!
今年7月、住宅ローン金利が大幅に低下した。住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して供給している固定金利型住宅ローン「フラット35」の最低金利が、前月の1.1%から一気に0.17%下落し、0.93%という過去最低水準をつけたのだ。他にも三井住友信託銀行は10年固定型の最優遇金利を0.4%とする商品を出してきた。もはやバーゲンセールともいうべき状態だが、この状況を招いた要因は、意外かもしれないが6月23日に行われたイギリスの国民投票でEU離脱派が勝利したことにある。と言われても […]
2016年07月12日更新
高額化で様子見に回ることは、得策とは限らない
スーモ元編集長が、高額化時代のマンション購入の是非を本音で語る新連載 【第1回】 首都圏の不動産、特に東京都心部のマンションの高額化が始まって3年はたつだろうか。それ以前と比べて相場が坪単価で50万~100万円は上がっているエリアも珍しくない。坪単価で100万円違うということは、70㎡(約21坪)で2000万円以上、値上がりしていることになる。こうした急激&大幅な価格上昇局面になると、必ず湧いてくるのが「いまは買い時ではない、下がるのを待ったほうがいいのではないか」という説 […]